医塾に通い、医者を目指しつつ、女としての幸せもつかみ取ろうとするおいち。
そんなおいちの祝言の日に事件が……。
浦之屋という商家で、毒物混入事件が起きたのだ。おいちは、祝言の席から浦之屋に駆けつけ、父・松庵らとともに、苦しんでいる人達の手当てに奔走する。
そして、浦之屋の若旦那の乳母が服毒死し、菖蒲長屋の元住人の巳助が犯人として名乗り出る。
この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれていく姿を見てしまい、事件の裏に何かある、と思い、真相を突き止めるべく動き始める。
やがておいちの身体に異変が……。父の手伝いと勉強、そして家庭をもったおいちは、大切なものや人を守っていけるのか。
シリーズ累計35万部突破! 人気の青春「時代」ミステリー第六弾。
花曇りの空
薄明りの道
闇夜の底
さやかな風音
遥か彼方
さらに彼方へ
秘め事と囁き
月夜と朝露
レビュー(14件)
時代の台詞
江戸時代。蘭医を目指す女性・おいちが謎解きに挑戦するシリーズ6作目。大店で食中りが発生。が、どうやら毒が仕込まれたらしい。さらに店の主が蔵の中で崩れてきた荷物により意識不明……読みやすい文体で、さほど難しいミステリではないが楽しませる。野球小説「バッテリー」で、あさのあつこ氏のファンになったが時代物は初めて。敢えて難を言えば台詞。「嬉しいです」「小さいです」など、形容詞に「です」を付ける物言いは、江戸時代には使われていまい。また「滅相もありません」も日本語としては間違い。「滅相もない」が一つの文節であり、正しく表現するなら「滅相もないことです」だろう。プロの作家なら正しい日本語を。ミステリだけでなく、冤罪、ジェンダーまで取り上げている姿勢は評価。
不思議系が少なくなって、 フェミニズムの話になってきて、 それはそれで、私の好みです。 時代小説たくさん読んでますので、 ちょっと内容が混ざります