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『末期がん患者との対談本って、 今までにない前代未聞の企画じゃないですか? いやーかなり楽しかった! 皆さまご協⼒ありがとうございました。 おかげさまで伝説になりそうな本が完成しました。』--叶井俊太郎 まえがきより 『夫のがんが判明した昨年は、⼈⽣で⼀番泣いた⼀年だった。 「なんで泣いてるの」 泣く私に、いつも夫は⾔う。 「泣いても仕⽅ないでしょ、治らないんだし。泣いて治るなら俺も泣くけどさ」 夫はがん告知されてから⼀度も泣いていない。』--妻・倉⽥真由美(漫画家)あとがきより 映画業界では知らない人のいない名物宣伝プロデューサー・叶井俊太郎(かない・しゅんたろう)。 数々のB級・C級映画や問題作を世に送り出しつつも結局は会社を倒産させ、 バツ3という私生活を含めて、毀誉褒貶を集めつつ、 それでもすべてを笑い飛ばしてきた男が、 膵臓がんに冒された!しかも、診断は末期。余命、半年──。 そのとき、男は残り少ない時間を治療に充てるのではなく、仕事に投じることに決めた。 そして、多忙な日々の合間を縫って、旧知の友へ会いに行くことにする……。 本作は、膵臓がんで余命宣告を受けた叶井俊太郎の対談集です。 対談相⼿は、鈴⽊敏夫、奥⼭和由、Kダブシャイン、ロッキン・ジェリービーン、樋⼝毅宏、柳下毅⼀郎、宇川直宏、中原昌也、江⼾⽊純、河崎実、清⽔崇、豊島圭介といった、叶井をよく知る映画監督、⼩説家、評論家、デザイナーなどに加え、妻・倉⽥真由美との出会いにかかわった編集者・中瀬ゆかり、作家・岩井志⿇⼦、中村うさぎといった⼥傑たちまで、実にさまざまです。 話題は叶井俊太郎の特異な処世術・仕事術や、90年代サブカル映画界隈のハチャメチャすぎるエピソード、バツ3の叶井俊太郎に友⼈を紹介する奇特な⼥性たちとの思い出話など。それらが爆笑とともに(本当に笑っている)語り尽くされます。 また、対談の後半では叶井俊太郎が対談相⼿に「余命半年を宣告されたら、あなたならどうする?」と質問。末期がん患者を相⼿に⾃らの余命に思いを巡らせるという、厳かでスリリングな展開が訪れます。 この本は、ひとりの映画⼈の業界冒険譚であると同時に、各界の⽂化⼈たちの“余命半年”論を通して、命との向き合い⽅を考え直すものとなっております。
レビュー(7件)
どうかなって読んでみたくて買ってみたけど。。。 実際自分に起こった事情でないと、自分が言われたら、難しい。叶井俊太郎さんは本当に言っていたように思って過ごしていたのか、でも仕事が生きがいでやりたい事やれて。。。とは言えまだやりたかっただろうにとこちらは思うけど。難しい。 そして奥さんもすごい。でもわかる。うちも49歳でステージ4の膵がんだから。だから参考になるかなと。難しいな。
木曜の5時に夢中での宣伝を見たのと、「僕が死んだら、(妻に)仕事を回してあげて」と言っていたとネットニュースでみて、本を買えばくらたまさんに印税が入るかなと思い買いました。うさぎさんとの対談が印象に残りました。
希代のだめんずに拍手!
重くなりがちなテーマだけれど、豪華な対談メンバーとのリアルなやりとりが、何故だかスッキリした気持ちにしてくれる本。 仕事愛、仲間愛、友達愛…家族愛、親子愛、夫婦愛。どのページにも色んな愛が、あまねく詰まった1冊。 読み終えた時、エンドロール!に拍手が鳴り止まない画が浮かんだ。ぜひとも第2弾が読みたい!
ラストランの捉え方。
ガンの告知後の生き方がわりにみんな同じなのかもと大変興味深い作品でした。