【POD】平成とITと私1『ASAHIパソコン』そして『DOORS』
著者がパソコン黎明期にパソコンのやさしい使いこなしガイドブック、『ASAHIパソコン』を創刊したのはすでに35年前、1988年10月だった。翌1989年から元号の平成が始まる(1989年はベルリンの壁崩壊の年でもある)。インターネット台頭期にその情報誌、『DOORS』を創刊したのは1995年、平成7年である。
著者は2000年代には、IT社会を生きるための基本素養、サイバーリテラシーを提唱し、その後もIT社会を継続的にウオッチしてきた。本書は「私家版・日本IT社会発達史」である「平成とITと私」シリーズの第1巻として刊行された。平成末年まで3巻にわたって続けられる予定である。
日本の平成はひと口に「失敗の時代」として総括され、それはたしかに日本が経済的にも、政治的にも衰退していく時代だったが、コンピュータの視点から見ると、パソコンがだれもが親しむ「文房具」になり、ノートパソコンからスマートフォンへと端末は高機能化、小型化、しかも低価格化していき、インターネットが社会を激しく変えた時代だった。1995年に普及し始めたインターネットはその後、爆発的に発達、今では社会の基本インフラになっている。インターネットのない社会はもはや考えられないだろう。
この間に著者が何をしてきたかを記録しつつ、その間のパソコンやインターネットの発達史を振り返る形になっているので、あのころのパソコンはどんな形でいくらしたのか、どんなソフトが使われていたのか、コンピュータ、およびインターネットの発達に貢献したのはどんな人だったのか、などIT社会進展の生きた記録になっている。
目次は以下の通りである。
PART1 『ASAHIパソコン』まで
<1>熊澤正人さんを悼む
<2>『アサヒグラフ』のコンピュータ特集
<3>最先端技術の世界に挑む
PART2 『ASAHIパソコン』の栄光
<4>ムック『ASAHIパソコン・シリーズ』の刊行(上)
<5>ムック『ASAHIパソコン・シリーズ』の刊行(下)
<6>パソコン黎明期の熱気と『ASAHIパソコン』
<7>『ASAhIパソコン』創刊、即日増刷
<8>相棒にして畏友、三浦賢一君の思い出
<9>私がインタビューした人びと
<10>いざ鎌倉、源氏山大花見宴
PART3 『DOORS』の不運
<11>インターネット誌『DOORS』創刊
<12>『DOORS』は3Dメディア
<13>短命の中の豊穣
<14>突然の強制終了
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