死者の結婚のイメージをめぐるヴァナキュラーな信仰実践
「ムカサリ絵馬」と「花嫁人形」が映し出す亡き人への想い
山形県の「ムカサリ絵馬」と、青森県の「花嫁人形」。死者を供養するための冥福を視覚化する習俗であるが、これらに関するまとまった研究は少ない。本書は、この2つの習俗を実証的に調査・分析した成果をまとめ、「人々が出会い、理解し、解釈し、実践する」ヴァナキュラー宗教の視点から考察した、貴重な研究書である。
序 章 「死」と「死者」のイメージ
第1章 人々の信仰に向けられた眼差し
第1節 二項対立的モデルの誕生と展開
第2節 二項対立的モデルからの脱却
第2章 「冥婚」研究史
第1節 中国の「冥婚」をめぐる研究
第2節 輸入された「冥婚」──東アジアの「死霊結婚」への展開──
第3章 「ムカサリ絵馬」──死者の結婚を描いた絵馬──
第1節 「ムカサリ絵馬」をめぐる研究
第2節 菩提寺にみる「ムカサリ絵馬」
第3節 観音堂にみる「ムカサリ絵馬」奉納
第4節 若松寺にみる「ムカサリ絵馬」の現在
第4章 「花嫁人形」──死者の結婚を象った人形──
第1節 「花嫁人形」をめぐる研究
第2節 弘法寺にみる「花嫁人形」
第3節 川倉地蔵にみる「花嫁人形」
第5章 ヴァナキュラーな信仰実践
第1節 信仰実践の再文脈化
第2節 信仰実践を取り巻く環境
第3節 脱「東北のシャマニズム」
終 章 死者供養のオイコノミア
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