失ってはならない涙と
消えない光がある
傷つきやすいこの世界に詩人がいてくれてうれしい
わたしは蝦名さんの詩や短歌を読んで生きてこられた
ー野樹かずみ
ひっそりと生き、亡くなった蝦名泰洋の幻の詩集
『カール ハインツ ベルナルト』ほか、詩人の全貌
王国を見にいくと言い残して
もどらない彼のことを
パンを食べているとき忘れていた
食べるときは忘れているのだ
たえまなく浸食される時間の痛みの中で
わたしも一筋の傷口である
黒パンには塩分が含まれており
沁みる
王国はどうだったの?
と、もどって来たら訊いてみよう
(カムパネルラ忌より)
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