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「やせたい、やせたい、やせたい」 ……でも食べることが止められない、コントロールできない。 なんてダメな人間なんだろう。 自分なんかいなくなればいいのに……。 それって摂食障害かもしれません。 実話からケース別にまんがで解説。 見守る大人たちへのアドバイスも充実。 はじめに わたしが、摂食障害になったのは高校2年生のときでした。 きっかけはダイエットです。 どんなに決意しても、たくさん食べたり、吐いたりが止められませんでした。 自分は意思の弱い、ダメな人間だと思っていました。 そんな自分の姿を他の人に知られるのが怖くて、ずっとだれにも言えず、一人で苦しみ続けてきました。 はじめて、人に言えるようになったのは、たくさん食べたり吐いたりが治ってから30年近くもたってからでした。 その時、本当はたくさんの人が、この病気で苦しんでいることを知りました。また、多くのお医者さんや専門家の人たち、さらには、摂食障害の経験者の人たちが、この病気の人を助けるために、いろいろな活動をしてくれていることにも知りました。 私が、もし30年前に、だれかに助けを求めることができていたら……。 あんなに長く一人で苦しまずにすんだのではないかと、思います。 そのことをみなさんに伝えたくて、この本を作りました。 この本では、摂食障害のさまざまなケースを、紹介しています。個人がわからないように工夫していますが、監修の作田亮一先生が実際に関わった患者さんや私が、摂食障害の経験者たちから聞いた体験で、どれも本当のお話です。 ダイエットだけが摂食障害の原因ではないこと、やせている、太っているなどの外見だけで、 摂食障害かどうか決まらないこと……などなど、知っておいてほしい知識やケースをマンガで紹介しました。 摂食障害は、本当に苦しい病気です。 治療も難しく、長くかかることもあります。 だから、予防と早期の発見がとても大切です。 そのためにもまずは摂食障害とは何かを知ること。そして、だれかに助けを求めること。 この2つを、みなさんにお願いしたいのです。 摂食障害で苦しむ人が、一人でも少なくなること、心より願っています。 まんが家 おちゃずけ
レビュー(6件)
摂食障害を知るための本
本書は、摂食障害の入り口から出口までを、漫画と解説の二本立てで分かりやすく丁寧に描かれています。 主な症状や治療の過程はもちろんのこと、早期発見の重要性、様々なケースが見られること等、多方面において配慮がなされています。 摂食障害について理解を深めたい人や、身近な人が摂食障害を抱えている人に、オススメします。