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平井呈一、紀田順一郎、平田弘史、石ノ森章太郎、 エドガー・アラン・ポオ、澁澤龍彦、そして水木しげるーー。 数多くの「師匠」たちとの出会いから、知の巨人の脳内を紐解く! 著者73年の軌跡を記した完全保存版! 【内容】 戦後の東京下町で、海や虫やお化けと戯れた少年時代、 貪るように本を読み、幻想・怪奇文学に出会った学生時代、 平凡社で寝起きして『世界大博物図鑑』を完成させた社会人時代……。 人生の軌跡を網羅した初の自伝! 「冒頭でわたしは、自分が幸運に恵まれた果報者だと書いた。その意味は、現在から見ればほぼ原始時代のようにワイルドな暮らしから始まり、SFがそのまま現実になったエレクトロンとハイ・テクノロジーの銀河系暮らしを手に入れた二十一世紀初頭にまたがる「時間」を往来できたこともあるが、より身近には数多くの師匠や先達にめぐり合わせた幸運にもある。本心から思うが、人生の喜びは、最高の導き手に巡り合えることしかない」 ーー「まえがき」より
レビュー(7件)
荒俣先生には、40年以上前から、『別世界通信』や責任編集された『世界幻想文学大系』を通じて、幻想文学の奥深い世界に導かれるとともに、『帝都物語』や博物学・妖怪の世界も楽しませて頂いてきました。本書は、先生の森羅万象に及ぶ世界を、平井呈一・紀田順一郎・水木しげるなど多彩な師弟関係を織り交ぜながら、終戦直後の下町の幼年期からの自伝の形で描いたものです。2段組467頁で読みごたえがあり、多数の写真があるのも興味深い。