ある診療所が地域の中でさまざまな臨床行為を展開してゆく場合に,個々の医療機関内外でのスタッフ間の連携なしには,それを実践することも論じることもできない。
たとえ,いかほどに優れた治療スタッフであっても,単独の名人芸や特殊技能だけで,個性に富んださまざまな事例に適切な改善や回復をもたらすことは困難ではないか,というのがわれわれの所感である。
逆にいえば,ひとりひとりが特殊な能力に恵まれていなくても,誠意と熱意をもったスタッフが数多く寄り合えば,1+1+1=3ではなく,その成果は6にも10にもなりうるのではないだろうか。……
……これからの精神医療に関わってゆく現場のスタッフたちが,何か新しいアプローチやシステムに遭遇するとき,これはエビデンスがあるのだろうか?というような発想を持つような人間でなく,事例とそれを取り巻く状況をしっかり見据えながら適切な関与を緻密に検討し,ときには多少のリスクを背負うことも厭わない臨床家であることを願っている。
そんな実践家が一人でも多く誕生する上で本書が一助になれば幸いである。(「おわりに」より)
1 多職種協働とは?
1 多職種協働の力を発揮させるために
2 ほっとステーション概要
2外部との連携
1 医療機関同士や産業保健とのつながり
2 就労支援におけるつながり
3 「寅さん方式」について
4 司法関連機関とのつながり
5 その他の社会資源
3ケア会議
1 ケア会議とは?
2 依存症・触法事例でのケア会議ーホワイトボード・クライシスプランの活用
3 就労支援事例でのケア会議ーケア会議によるより良い支援の可能性
4事例
1 ケア会議
2 リワーク
3 覚せい剤乱用者へのアプローチ
5 院内連携
1 院内連携の工夫
2 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(臨床心理士その1)
3 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(臨床心理士その2)
4 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(看護師)
5 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(精神保健福祉士)
6 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(精神保健福祉士)
7 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(看護師)
8 ピアサポーター
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