心理療法は必ず文化の中で行われる。だから、欧米で生まれた心理療法は、日本文化に合わせて変形したし、教科書に描かれる心理療法は、それぞれのローカルな現場の事情に合わせて妥協されざるをえない。そうやって、私たちのありふれた心理療法は営まれる。本書は、臨床心理学と医療人類学の二つの視点から、そのような文化と心理療法のダイナミズムを明らかにする。臨床心理学の専門性が問われる今、刺激的な心理臨床論が誕生。
序章 ポストモダンのローカルな心理療法論
第1部 心理学する治療文化
第1章 日本のありふれた心理療法のための理論
第2章 「心理学すること」の発生ーーSuper-Visionを病むこと
第2部 こころの表面を取り繕うことーー日本のありふれた説明モデル
第3章 覆いをつくることの二種ーー精神病のありふれた心理療法
第4章 かたちづくることと美的治癒ーーパーソナリティ障害のありふれた心理療法1
第5章「オモテとウラ」の裏ーーパーソナリティ障害のありふれた心理療法2
第3部 人類学的分析へー文化を考える
第6章 文化の中の心理療法ー文化的抵抗と文化的交渉
第7章 心理療法を再考するー霊から心へ
第4部 方法について
第8章 野生の事例研究論ーーありふれた心理臨床家のための方法
補 章 ありふれた事例研究執筆マニュアル
複数の純金と合金そしてフロイトアヒルーーあとがきに代えて
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