自殺未遂患者に対する看護師の関わりは、再発防止の最初の鍵と言われます。救命救急センターに搬送されて命を取り留めた患者にとって、看護師は最初に出会う人だからです。その時に看護師が肯定的な態度で関わることは重要な意味を持ちます。しかし、精神的問題を抱えて自殺を図った彼らは、看護師にとって「むずかしい患者」でもあります。とりわけ、生の希求に応えることを使命とする救命救急センターの現場では、看護師は他の患者とは異なる対応に矛盾と葛藤を抱え込みます。本書は、その実態を明らかにした一連の研究成果を示すとともに、看護として目指すべき態度について考究します。
救急看護、精神看護では関心の高いテーマです。既刊の関連書として
『自殺は予防できる』(本橋豊・渡邊直樹 編、すぴか書房)
『自殺の看護』(田中美恵子 編、すぴか書房)
があります。
序 論
1.本書の背景 2.研究の主題に対して関心を抱く契機となった事例について 3.文献検討 4.研究目的と本書の構成
第1章 三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度;構成要素と傾向についての質的研究
第2章 三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度;構成要素と傾向についての量的研究
第3章 三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度と看護経験の関連;看護師の自殺未遂患者に対する態度尺度を用いた調査研究
第4章 看護師の自殺未遂患者に対する態度と精神健康度・共感性の関連;三次救急医療に従事する看護師を対象とした質問紙調査
第5章 三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度変容の過程;修正版グラウンデッド・セオリー・ アプローチを用いた質的帰納的研究
第6章 総合考察
1.態度傾向をどう評価するか 2.理想的な態度の追求 3.看護師に対する心理的支援.
レビュー(0件)