『源氏物語』の柏木、『伊勢物語』の業平、近世の仮名草子といった古典文学から、北村透谷、二葉亭四迷、田山花袋、そして恋する男の極北・近松秋江まで、日本文学を紐解けば、数多の「男が女に恋をして苦しむ」作品が登場する。アニメやアイドルに「萌え」る男性が多くなったいま、恋する男の系譜を辿りなおす!
はじめに
序 「片思い」が恋の根本である
第1部 古典文学のなかの〈男の恋〉
〈男の恋〉-頂点と変容
冷たい女の運命ー中世の女性蔑視
色男の英雄視ー徳川期の「色道」思想
「聖なる性」の再検討
第2部 近代文学における「恋」の成立
坪内逍遙における「恋愛」
「相愛」の呪縛ー北村透谷
明治二十年代「恋愛」論の種々相ー布川孫市『相思恋愛之現象』その他
第3部 男の恋の復権
「男の片思い」の復活ー二葉亭四迷
「感傷」と「性」の転倒ー『蒲団』が『平凡』に与えたもの
「女物語」と「男物語」の系譜ー尾崎紅葉その他
執着、未練、狂乱ー近松秋江
女性嫌悪の文学ー夏目漱石と三島由紀夫
あとがき
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