古代の中国や朝鮮三国、倭国はどのような世界観のもとで外交を展開したのか。複雑な東アジア情勢をふまえ、「魏志倭人伝」や「日本書紀」などを再検討し、卑弥呼の共立や任那への対応にひそむ王権内部の矛盾を解明。朝鮮半島で独自に活動した倭人や、諸国間の利害調整にも着目して、多元的な対外交渉のあり方と統一的な王権支配の形成過程を追究する。
序章 東アジア世界と中華思想
第一編 中国の世界観と公孫氏
第一章 卑弥呼の王権と朝貢ー公孫氏政権と魏王朝ー
はじめに
一 卑弥呼と公孫氏
二 公孫氏政権
三 公孫氏と魏・呉王朝
四 卑弥呼の王号
おわりに
第二章 倭国の成立と東アジア
はじめに
一 邪馬台国研究の現在
二 倭国王の成立と公孫氏・魏王朝
三 初期ヤマト王権と朝鮮諸国との交渉
おわりに
第二編 治天下大王の天下観
第一章 古代日本の世界観ー天下・国・都城ー
はじめに
一 「天下」観の変遷
二 国・王・都市
おわりに
第二章 「治天下大王」の支配観
一 王権の天下観と東アジア秩序ー非対称的な関係の主張と相克ー
二 倭の五王の朝貢
三 倭王武の上表文と天下
四 ワカタケル大王の天下
第三編 朝鮮半島との交渉
第一章 文献よりみた古代の日朝関係ー質・婚姻・進調ー
はじめに
一 盟・資・賂
二 婚姻
三 進調
おわりに
第二章 『日本書紀』の「任那」観ー官家・日本府・調ー
はじめに
一 任那との「交通」
二 任那の「官家」
三 任那「日本府」の背景
四 「安羅日本府」の階層構成
五 「任那の調」と「任那復興」
おわりに
第三章 『日本書紀』編纂史料としての百済三書
はじめに
一 研究史の整理と課題
二 百済三書の基礎的検討
おわりに
第四章 神功紀外交記事の基礎的考察
はじめに
一 神功紀外交記事の研究史と課題
二 広開土王碑の史料批判
三 神功紀外交記事の検討
おわりに
第五章 倭・百済間の人的交通と外交ー倭人の移住と倭系百済官僚ー
はじめに
一 加耶地域の倭人集団ー「任那日本府」の内実ー
二 倭系百済官僚
三 五世紀末の百済と倭
おわりに
第六章 倭系百済官僚の基礎的考察
はじめに
一 倭系百済官僚の記載
二 倭系百済官僚の活動
おわりに
終章 古代王権と東アジア世界
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