家庭や地域社会の子どもを育てる力が弱くなりつつある昨今、厳しい成育環境に生きる子どもたちをいかに支えるかは深刻な課題である。本書は、学校や幼稚園をはじめ、児童養護施設、児童相談所など、こうした困難な環境に生きる子どもと集団の場で関わる専門職に向けて企画された。現場が違えども、直面する課題には共通性がある。各領域の境界を越え、「社会による子育て」という枠組みで課題を共有しながら連携していくことが、今後いっそう求められよう。この20年ほどで、子どもの育ちに大きく関わるアタッチメントやトラウマ、発達障害の研究等が急速に発展し、子どもの問題を共通した視点から捉え、理解することが可能になった。本書では、こうした研究や実践の蓄積をふまえ、子どもと関わり、ともに援助するために専門職に求められる基本的視点を整理し、実践に活用する方策を示す。
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