「精神療法」での連載の単行本化。著者が臨床の場で学んできたことを通じて「個人心理療法」の技能の内実、有効性、価値を問い直す。
日々の臨床は思い描くように進むものではない。いままでの心理療法は「ユーザーをどう理解するか」に重きが置かれることが多く「ユーザーにどのように還元していくか」にはあまり触れられてこなかった。
臨床において、援助者側の豊富な“スキル”をユーザー側のニーズに合致した支援となるよう、フルレンジで活かすために「クライエント・センタード的な介入姿勢をベースとして、事を力動論的な視点から考えていく」タイプの心理療法を改めて考える。
「失敗から学ぶこと」「いま目前にある失敗を修正すること」「ユーザーから学ぶこと」、この3つは著者の臨床家としての姿勢である。読者が蓄えたいままでの経験と合わせて読み進める内に、自然と著者の臨床観に引き込まれ、いくつもの気づきを得ることができるだろう。
序 章 個人心理療法の危機をめぐって
第1章 治療契約について
第2章 初回面接の眼目
第3章 初回面接の実際
第4章 アセスメント面接
第5章 治療構造についてーセッションの頻度への着目
第6章 支持的心理療法
第7章 探索的心理療法
第8章 マネジメントにもとづく心理療法
第9章 日本流心理療法再考
第10章 オンラインセラピーをめぐって
第11章 精神分析的心理療法における終結について
第12章 個人心理療法Q&A
あとがき
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