古代・中世から現代にいたるまで、ドイツとドイツ人は矛盾と葛藤の中から、新たな統一的人間像を創造してきた。
キリスト教による古来の価値観の一新、宗教改革、自然科学と技術の進歩、革命や戦争などを乗りこえて、その都度「再生」されてきた〈新しい人間〉像とはーー。
ドイツ文学・哲学研究の旗手8人が、自然科学や科学技術とは異なる人文科学的アプローチから、〈人間〉の進化・再生・更新の過程をたどる。
序:〈超〉人化する人間の未来(香田芳樹)
1.「わたしは若木のような新たな姿となって星々にのぼっていく」
-古代から中世にいたる「死と再生」の形象について(香田芳樹)
2. ヤーコプ・ベーメにおける「再生」思想
-光と闇とを分解する聖霊の働きを中心に(富田 裕)
3. シラーの美的「群体」とトランブレーの「ヒドラ・ポリプ」(坂本貴志)
4. 近代開始期の「新生」への夢(今泉文子)
5. 道徳の育種家としてのニヒリストーニーチェとダーウィニズム(清水真木)
6. 「有機体としての国家」-もう一つの「超人」の夢(石田雄一)
7. 反暴力のユートピア
-ローベルト・ムージルの『特性のない男』における神秘主義的言説の検証(北島玲子)
8. 労働への動員か遊戯への接続か
-エルンスト・ユンガーの「有機的構成」とベンヤミンの「集合体」について(大宮勘一郎)
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