動物のなかでヒトだけが自殺する.それは「他者が考えていることを考える」心が進化したためなのかーー鬱で自殺の危機を経験した著者が,周囲にも破壊的な影響を与えるこの重いテーマを,進化心理学の立場から分析を試みる.その科学的理解が,自分のおかれた過酷な状況から抜け出す手がかりになるかもしれない.『ヒトはなぜ神を信じるのか』『性倒錯者』に続くベリング三部作の最終章. 1章 無の誘惑 2章 火に囲まれたサソリ 3章 命を賭ける 4章 自殺する心に入り込む 5章 ヴィクがロレインに書いたこと 6章 生きる苦しみを終わらせる 7章 死なないもの 8章 灰色の問題
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ヒトはなぜ自殺するのか
己の経験から書き起こしている。本当に素朴ななぜ自殺するのかを問うている。放っておいてもいずれ死ぬのに何故わざわざ自殺なんてするのかと、真剣に問うている。著者の出す答えを聞いてみたくなる。果たして、何が導き出されてくるのか、興味が尽きない。