大人気シリーズ第1弾、新装カバー登場! 徹夜確実! 女神なのか、悪魔なのかーー 最恐悪女度no.1小説、待望の文庫化。 中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。 美貌と明晰な頭脳を持つ彼女へ強烈な憧れを抱いてしまう恭子だが、 それが地獄の始まりだったーー。 名誉、金、性的衝動…絶世の美女に成長した美智留は 老若男女の欲望を残酷に操り、運命を次々に狂わせる。 連続する悲劇の先に待つものは? 史上最恐の悪女ミステリー。 漫画家・松田洋子氏による文庫版限定「あとがき漫画」収録!
レビュー(136件)
矛盾点は多々あるのですが、いくら整形しても,んなぁー面白かったです。こんな女性は少ないと思うけど(笑)
卑しく安っぽい淑女
話の内容運びがワンパターン。 落ちの付け方もワンパターン。 警察がお粗末なのもワンパターン。 伏線の張り方も雑で先が読めてしまう展開にがっかり。 おまけに主人公が、とにかく卑しく品なく安っぽい。 『淑女』なんてとんでもない。
本作にはよくある「解説」ではなく、松田洋子さんの「あとがき漫画」が描かれていたんだけど、その中にあった言葉で印象に残っているものがある。 それは、「美智留を『悪女』だなんて簡単に言える奴はさぞやいい人生を送ってんだろうな」という一言。 劇中で被害にあった登場人物は皆、精神的に参っていて、正に「藁にもすがりたい」というところまで追いつめられていた。 だけど、それを相談する相手も気づいてくれる人もいない。 そんな時に、親身になって自分を救ってくれると感じさせられる言葉を投げかけられたら、普通に考えればさらに身を滅ぼすことになってしまうとわかることでも、コロッと騙されてしまっても仕方がない。 作中の被害者を、言い方は悪いがバカにしたり、笑うことはいい。 だけど、その笑える状況にあることがどれだけ素晴らしいことか、そして誰にだって同じ状況に立つ可能性があるということを忘れてはいけない。 そう、本作から教えられた気がする。
イヤミス
作品の幅が広い著者のイヤミスが本作。 蒲生美智瑠のマインドコントロールは、容姿から言動ひとつとってもやられてしまうような想像がつくほどの圧倒的存在感を放っていて、一気読みせずにはいられませんでした。