特に先端科学における研究開発は長期にわたり、また巨額の投資も求められるため、その過程において経営的に極めてインパクトの大きい意思決定が発生する。しかし経営学では、マーケティングや組織などで行われている「事実的判断」については、多くの議論や研究がなされているものの、このような研究開発における意思決定でしばしば行われている、「不確実性下における」「価値的判断」についての研究はほとんど見当たらない。
本書は、このような研究開発プロセスにおける経営者の意思決定を取り上げ、オーラルヒストリーという手法を用い、ある製薬企業の事例について追究、その経緯を明らかにする。
製薬企業に限らず、経営者は価値的判断を必要とされる。それを考えるヒントとなろう。
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