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東京オリンピックを翌年にひかえた1963年、東京の下町・入谷で起きた幼児誘拐、吉展ちゃん事件は、警察の失態による犯人取逃がしと被害者の死亡によって世間の注目を集めた。迷宮入りと思われながらも、刑事たちの執念により結着を見た。犯人を凶行に走らせた背景とは?貧困と高度成長が交錯する都会の片隅に生きた人間の姿を描いたノンフィクションの最高傑作。文藝春秋読者賞、講談社出版文化賞受賞。
東京オリンピックを翌年にひかえた1963年、東京の下町・入谷で起きた幼児誘拐、吉展ちゃん事件は、警察の失態による犯人取逃がしと被害者の死亡によって世間の注目を集めた。迷宮入りと思われながらも、刑事たちの執念により結着を見た。犯人を凶行に走らせた背景とは?貧困と高度成長が交錯する都会の片隅に生きた人間の姿を描いたノンフィクションの最高傑作。文藝春秋読者賞、講談社出版文化賞受賞。
レビュー(75件)
戦後最大の誘拐事件・吉展ちゃん事件
東京オリンピック前年の1963年の吉展ちゃん事件の全貌です。私はまだ小さく、大人になるまでに親やテレビから、出来事は知っておりました。が、細かい全貌、全部です。 恵まれない環境で育った犯人。何度も捜査線上に上がりながら。最後に死刑を目前に、真人間に生まれ変わる。初めから、満足な環境で育っていれば。でも、なら、何もわからないまま殺された小さな吉展ちゃんは。 本の帯に書いてある『ラスト1行の苦しさは半永久的に消えない』。私も、ラスト1行、うめくような思いでした。難しい、苦しい問題です。ノンフィクションの最高傑作、おっしゃる通りです。
新刊ですから当然ですが全く問題ありません。
泣けた
戦後の上野で最下層の労働者として喘ぐ犯人とその生い立ちに泣けました。被害者の復讐の心と加害者の情状。難しい問題です。
なかなか深い
追い詰められていく様子が詳細で深い。捜査線上に上がっていながらなぜ?と思う。