《竣工55周年記念出版》
来る者を拒まず、去る者を追わずーー
その存在は常に変わりゆく時代とともあった。
1966年から変転を続けるNBW(中野ブロードウェイ)の世界へようこそ
屋上プール付き分譲マンションと「まんだらけ」などのサブカル店舗群が同居した異空間。活況のインバウンドとコロナ禍を経て、“昭和の不沈艦” は今なおアメーバ的進化を続ける。
当地に暮らす著者がその全貌に迫った異色ルポ。
中央線文化圏を先導した巨大建造物の伝説と現在
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〈本書に登場する中野ブロードウェイのお店とゆかりの人々〉
■古川会長率いる「まんだらけ」
■激安弁当の「シャルマン」
■8段ソフトクリームの「デイリーチコ」
■店内コンサートで賑わう「中野名曲堂」
■高級時計店の老舗「ジャックロード」
■占いの「染心堂」「ばるばら」
■村上隆の「Tonari no Zingaro」
「TRIO」三田隆司、渡辺浩弐、大槻ケンヂ、タブレット純、沖縄電子少女彩、春日武彦、青島美幸、金子義孝……他多数。
はじめにーー魅せられて
第一章……個性派店主、それぞれの思い
第二章……商店街振興組合の名物理事は88歳
第三章……「魔窟」の生みの親
第四章……ほどよい野放図の館
第五章……「まんだらけ」旋風、吹き荒れる
第六章……「TRIO」の隆盛と撤退
第七章……マンガ・小説はどう描いたか
第八章……作家と中野ブロードウェイ
第九章……時計と占いと世界的モダンアート
第十章……百周年の幻影
おわりにーー新時代へ
レビュー(8件)
作中全体に、ブロードウェイ愛を感じます
中野ブロードウェイと言えば、日用品や食料品が一通りまかなえる商店街と、まんだらけに代表されるディープな店舗群、屋上プール付き分譲マンションが一つの建物に同居した、全国的に知られたサブカルの聖地であります。 こちらの本は、その中野ブロードウェイにある分譲マンションの住人でもある作者が、中野ブロードウェイの成り立ち、ブロードウェイ開業当時から続く店の主人、まんだらけの開店と館内での増殖、マンガ・小説での登場、竣工半世紀以上経つが故の老朽化問題など、中野ブロードウェイのまさに物語を書き連ねております。 ライターである作者は、仕事で必要な資料があると、階下に行ってまんだらけ等に顔を出すのが習慣となっていて、「階下に自分専用の書庫を持っている」ような感覚となっていた、と書いています。これを私的に表現すると、値段さえ気にしなければ、あらゆる趣味の資料やグッズが、下へ行くだけで見つかるという事ですよね。これがどれだけ魅力であるか、何かの分野にのめり込んだ経験のある方なら理解できる事でしょう。 これ以外にも、ブロードウェイの現役住人である著名人のインタビューや、元住人だった人の話なども書いてありますが、それらを含めて作中全体にブロードウェイ愛が感じられます。まあ、そうでなければ中野ブロードウェイが題材でも300ページ近くもある本は書けませんよね。