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君に、このバトンを託す。蝶の羽ばたきを受け、彼らは立ち上がる。 太平洋戦争末期。前線も本土も戦場だった。数え切れない命が散った。 南方戦線でただ一人生き残った尾崎、東京大空襲で家族を失ったさくら。前線でさくらの兄に命を救われ、厚生省職員となった尾崎は、大物政治家の助力を得て民間戦争被害者への国家補償の実現を目指す。 そんな尾崎の身辺に次々と不審な出来事が起き、署名運動を始めたさくらも思わぬ妨害に遭う。 何者かの思惑。官僚組織の論理。見え隠れする特務機関の影。立ちはだかる時間の壁。 時を経て、世代を超えて、それでも彼らは命がけで思いをつないでいく。 信じ続けること。伝え続けること 終戦から80年。深い祈りを込めた、著者の新たな代表作! 第一部 一章 戦場のバタフライー一九四五ー 二章 下町の紅夜ー一九四五ー 三章 モノトーンの街ー一九四五〜一九五三ー 第二部 一章 決起ー一九七二ー 二章 顔のない群れー一九七三ー 第三部 一章 最後の夜ー一九八二ー 二章 どうか虹を見てくれー一九九五ー 補記
レビュー(7件)
注文の本5月3日午前受け取りました。何も問題ありません。