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シリーズ累計2000万部、司馬遼太郎記念財団によるアンケート〈好きな司馬作品〉第1位にも輝いた、不滅の青春文学。全8巻。 各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。 補充すべき兵は底をついている。 そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。 だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時には敗走するという苦況に陥るーー。 スペシャルドラマ〈坂の上の雲〉がNHK総合テレビにて放送! (2024年9月8日より 毎週日曜 午後11時〜/全26回) 出演:本木雅弘 阿部寛 香川照之 菅野美穂
レビュー(214件)
司馬遼太郎
久々に読む長編もようやく先が見えてきました。クライマックスへと向かう中、途中あたりから一気に読むペースがあがり引き込まれていきました。 最初の3分の2くらいまでは陸戦のクライマックス奉天会戦の死闘が描かれています。客観的・戦力的にみれば明らかに日本が不利なのですが、腐敗しきった専制君主国家体制の象徴ともいえる、自己の保身しか頭にないロシアの愚将(クロパトキン)の失策(あと一押し攻勢に出れば日本軍は総崩れなのに、なぜか退却する)によりなんとか六分四分で日本は勝利といえる潮時をつかむことができます。児玉も急遽戦地から日本に戻り、国力の限界でもうこれ以上の戦争続行(戦線拡大)は無理であり、いち早く講和を進め戦争を決着するよう大本営に働きかけに向かいます。日本はアメリカに仲介を求め、後のポーツマス条約へとつながる米大統領ルーズベルトが登場、交渉初期段階の内情も描かれています。ルーズベルトは当初から達観していて、専制君主国家体制のロシアが負けこの戦争は日本が勝つと読みきっていました。 残り3分の1くらいからはいよいよバルチック艦隊との海戦がせまっていく緊迫した状況が描かれていきます。途中、地中海ルートできた旧式船団の別働隊とも合流し、バルチック艦隊はさらに大艦隊になりました。しかし、その司令官ロジェストウェンスキーは合流後もろくに戦略上の軍議をするでもなく、信じられない愚挙の連続で、この保身主義の司令官の相変わらずの無能ぶりも引き続き描かれています。
読書の夏
前々から興味があったので購入しました。少しずつ読み進めるつもりです。
夫へのプレゼント。読みやすいようで続きもせがまれました。
いよいよ7巻まできました。引き込まれて読んでいます。
最近、企業リーダーや著名人に愛読されているというので購入。明治期を駆け抜けた秋山兄弟、正岡子規という面々を幼少期から日清・日露戦争まで細かい描写で著した名作。