本書は、2006年に行われた作業療法関連科学研究会シンポジウム「道具の変遷を通してヒトをみる」の記録をもとにつくられた読み物で、精神医学、霊長類学、考古学、工学、脳科学の第一人者の考察を集成した、知的興奮にあふれた内容です。
手と道具の脳は、有史以前から近未来へと一貫した意味をもって発展してきたことを、多彩な異分野からの豊富な研究事例をもって実証していきます。本書を通して、「人はなぜ作業をするのか?」「人にとってなぜ作業は必要なのか?」という作業療法の原理的な問いかけに対する明晰な答えが浮き彫りにされます。
◆道具と作業療法:関 昌家(精神医学,作業療法学)
◆チンパンジーの道具使用:吉原耕一郎(霊長類学,動物園学)
◆石器技術の発展の契機となったもの:大沼克彦(実験考古学)
◆狩猟具(特に尖頭器)の変遷:安斎正人(理論考古学)
◆石から鉄へ〜鉄製手道具の変遷,近世以前の建築技術と道具:渡邉 晶(建築工学,大工道具の歴史学)
◆人間の身体とテクノロジーの未来:鈴木良次(脳科学)
レビュー(0件)