「源氏物語」が日本文学史に及ぼした影響の意義を論ずる。「源氏物語」を光源として中世と近世の文学の一面を新たに照らし出し、逆に光源としての「源氏物語」の意味をも深めようとする試み。
第1部 影響史研究の方法論第一章 受容史研究の現在と未来 その可能性を求めて第二章 影響史の構想 『太平記』と尾崎紅葉を例として第三章 嫉妬する末摘花 宝町物語と『源氏物語』との響映第四章 空蝉論の課題 影響史論的人物論に向けて第2部 中世日記紀行文学への浸潤第一章 『うたたね』の本領 物語との距離第二章 『うたたね』の表現様式 転生する『源氏物語』第三章 『都のつと』の深層 物語・歌学書・注釈書との融合第四章 『耕雲紀行』の中の『源氏物語』 中世文人の精神宇宙第3部 中世から『源氏物語』を読む第一章 『無名草子』の意義 再評価された王朝文学第二章 「術婆伽」説話にみる受容と創造 フィクションの増殖第三章 室町物語と謡曲から見た『源氏物語』 個別的資料を通しての原型復元第四章 『鉢かづき』と紫の上・玉鬘 女主人公の系譜第五章 『俵藤太物語』の発生と完成 リアリティと王朝物語第六章 お伽草子『雁の草子』の世界 『源氏物語』の重力第4部 近世への浸透第一章 『藤簍冊子』と『源氏物語』 感動の媒体第二章 『詠源氏物語和歌』をめぐって 物語場面の和歌化
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