スペイン内戦、異端審問、移民問題、資本主義、セクシャル・アイデンティティ…
2019年から2022年の間にスペインで上演された作品を収録。
あるいはスペイン史の悲劇を、あるいは葛藤を抱える現代人の姿を克明に舞台空間に映し出す、気鋭の劇作家による7編の演劇。
人生ってタバコみたいだって思わないか? 火をつける前は、これからだって期待がある。火をつけて命を与える。火がついた先はこれから素晴らしい夜が待ち受けていると言ってるみたいだ。一口目は甘いリンゴの味、ハッカの香り。そうだな、なめらかな白磁の釉薬って感じかな。でも俺たち、妖術師の魔術にコロッとひっかかってる。あっという間にタバコは燃え尽き、唇を火傷するまで火はすぐそこだ。口の中はいがらっぽい。吸殻を床に捨てる。平然と踏みつぶし、あとは忘れる。残るのは煙だけ。で、一巻の……終わり。
『膵臓』より
ライラ・リポイ『迷子になった子どもたち』
フアン・カルロス・ルビオ『アリゾナーーアメリカのミュージカル悲劇』
フアン・マヨルガ『粉々に砕け散った言葉』
パチョ・テリェリア『膵臓ーー生と死を巡る悲喜劇、もしくはどのように命を賭けるか』
ヘスス・カンポス・ガルシーア『そして家は成長して……』
ニエベス・ロドリーゲス『マリーア・サンブラーノの墓』
カロリーナ・ロマン『壊れたおもちゃ』
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