蝶の修理屋、隠者になった男、骨集めの娘。
日常と異常の境界線を越えた人々-
みんな奇妙で、愛おしい。
デイヴィッド・ロバーツの挿画収録
ブッカー賞最終候補作の著者が贈る短編集!
命を助けた若者に、つらい人生を歩んできたゆえの奇怪な風貌を罵倒され、心が折れてしまった老姉妹。10年にわたり、部屋で安らかに眠り続ける少年。敷地内に薄暗い洞窟を持つ金持ち夫婦に雇われて、“隠者”となった男。“蝶の修理屋”を志し、手術道具を使って博物館の標本の蝶を蘇らせようとする少年。ブッカー賞最終候補の著者が、日常と異常の境界を越えてしまい異様な事態を引き起こした人々を描く、奇妙で愛おしい珠玉の短編集。デイヴィッド・ロバーツの挿画10点掲載、文庫化。
レビュー(19件)
短編集ですが、どれも読み応えがあって面白かったです。「日常と異常の境界線」を超えた人々の物語と紹介されていますが、登場人物達は冷静に考えて落ち着いて判断し当たり前の行動をしているように見えますが、はたから見ると異様な状況になっているという・・・。「境」という明確なものなど無いのではないか、と考えてしまいます。どこか切なさとブラックユーモア漂う挿し絵が、物語の世界のイメージを膨らましてくれます。