『ベートーヴェン研究』(1976年、鳥居賞〔現サントリー学芸賞の前身〕を受賞)で知られる音楽評論家の山根銀二(1906-1982)を父にもち、幼少期から音楽的環境のなかに育った著者は戦前・戦中の苦難を乗り越え、18歳でパリ国立音楽院へ留学し、チューリッヒ、ベルリン、モスクワなどにも留学し、腕をみがく。1960年に帰国して本格的に日本デビューを果たしたあとは、国内外で多くの演奏旅行、レコード録音などをおこなう。妹比奈子はソプラノ歌手。本書はそうした長い経歴をさまざまなエピソードをまじえながら書き記した自叙伝。日本の音楽史の一面を鮮やかに語りつくしている。
はじめに
1 生い立ちとピアノとの出会い
2 留学時代前半 パリからチューリッヒ コンクール入賞
3 留学時代後半 ベルリン
4 日本帰国デビュー 藪入り時代の始まりと再びモスクワ留学へ
5 再び日本帰国 ベートーヴェン連続演奏会への道のり(モスクワ留学時代)
6 比奈子のこと
7 藪入り三昧(一九七〇年から
8 父の死とまだまだ続く藪入り
9 藪入りの終焉とコーディングへの想い
終わりに
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