▼魂を乞う、〈恋〉の人ーー
学問と創作を稀有なかたちで一体化させた、折口信夫。
かれの思考とことばには、燃えさかる恋情が隠されていた。
大阪の少年時代から、若き教師時代、そして晩年まで、
歓びと悲しみに彩られた人生をたどる、渾身の評伝/物語。
「折口の主題には恋が大きくそびえ立つ。そのことばの隅々にも恋情がたゆたう。
思考にふくよかな実感と肉感がかよう。人生の大半を埋め尽くす、
烈しく純な恋慕の経験の影だ。
ならばぜひとも書かなければなるまい、折口信夫のひそかに望んだ折口信夫論を。
恋愛小説の形をとり、折口信夫の学問と創作の鍵をあきらかにする論を。」(「あとがき」より)
序章 恋の宿命
第一章 痣(あざ)ある子
第二章 名と家と、生殖の苦と
第三章 内なる女性の魂、えい叔母
第四章 あかしやの花の恋
第五章 歴史家への志
第六章 炎の帝都へ
第七章 霊と肉
第八章 劇作への夢
第九章 先 生
第十章 帰 郷
第十一章 大阪ダイナマイト
第十二章 わが魂の舟
第十三章 新しい波
第十四章 愛の家
第十五章 最高に純粋だった頃
第十六章 流動あるのみ
第十七章 清志恋ひし
第十八章 恋愛と写生ーー海やまのあひだ
第十九章 激 震
第二十章 たぶの森から来た若者
第二十一章 多情多恨
第二十二章 魂の小説
第二十三章 恋の灯を継ぐ
終章 秘恋の道
あとがき
主要参考文献
初出一覧
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