ヨシモトオノとは、吉本ばなな×「遠野物語」!
日常にふと口をあける世界の裂け目。
生と死の境界がゆらぐときーー心に小さな光を灯す物語たち。
天井の木目に小さな顔があった。何度見ても顔だった。知らないおじさんの顔。
木目って人の顔に見えるよなあ、小さいときも風邪を引くと木目がいろんなものに見えたな、と思ったら、そのおじさんがにやりと笑った。こちらの考えを見透かすように。(「思い出の妙」より)
民俗学者・柳田國男が地方の不思議な伝承を集めた不朽の名作「遠野物語」。
これは「不思議と言えば不思議で、そうでもないと思えばそれっきり忘れてしまう」小さなエピソードを集めた「吉本ばなな版遠野物語」!
だまされすくわれ
引き出し
唐揚げ
渦
幽霊
光
みだしなみ
炎
花
わらしどうし
楽園
最良の事故物件
思い出の妙
あとがき
レビュー(2件)
女房の希望で購入
女房の希望で購入。いま、絶賛読書中です。
涙が出た
ノートに何度も登場するサイキックのご友人がばななさんにとってどういう存在だったのかがとてもとてもわかりました。 また、私は一生得ることのない、子どもを持つということ、失うということの重みを感じるものでした。「みだしなみ」の「うちの親は…それがマイナスになる気がしないんだよね」が忘れられないです。 どのお話もだいすきだし、なんだか涙が出ました。