世界の4分の1を支配した大英帝国の要に位置づけられたインド。このインドをめぐってイギリスはいかなる政策を展開し、それにインドはどう反応したのか。本書では、東インド会社設立から始まり、幾多の試練を乗り越えてインド支配を確立したものの、二度の世界大戦を経て動揺し、遂にスエズ以東撤退を決断するに至る経緯を辿る。また帝国支配が母国イギリスに及ぼした影響を検討することで「帝国主義」の光と影を考察する。
序 章 帝国主義者のインド・イメージ
第1章 東インド会社から帝国へ
1 イギリス東インド会社ーー東南アジアからインドへ
2 インド征服ーーその主役はインド人傭兵(セポイ)
3 自由貿易と植民地ーーイギリスの工業力と海軍力
4 二つの帝国観ーーディズレリーとグラッドストーン
5 インドへの途ーー大英帝国の生命線
6 拡大する大英帝国
第2章 帝国とナショナリズム
1 第一次大戦と新しい世界ーー世界勢力逆転の兆し
2 沸騰するインドーーナショナリズムの急進化
3 対決と懐柔ーー直接行動と議会
4 帝国支配のかたちーーインドを「いま一つのアイルランド」にするつもりはない
5 インドとイギリスーーインドの価値低下はインドの放棄を意味しない
第3章 危機に立つ大英帝国
1 1930年代の東アジアとヨーロッパ
2 極東からインドへーー日英軍事衝突
3 インド支配の動揺ーー激突するヨーロッパとアジア
4 クリップス・ミッションーー自治か帝国防衛か
5 「インド立ち去れ運動」--行動か、さもなくば死か
6 分割と撤退ーー早すぎた遁走?
7 帝国の落日ーーインド周辺からスエズ以東へ
コラム 現代インド外交と大英帝国
第4章 帝国支配システムーーその生成と展開
1 ネイボブーーインド帰りのお大尽
2 法による革命ーージェームス・ミルの改革案
3 インドにおける官僚制の形成ーーパトロネージ・システムからメリット・システムへ
4 インド高等文官ーーイギリスのインド支配の支柱
5 パブリック・スクールーー貴族的伝統と帝国的伝統
6 帝国支配とその遺産ーーイギリスとインド
7 大英帝国の光と影
注
あとがき
事項索引
人名索引
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