近年,精神保健福祉士に求められる役割や社会的期待は拡大している。精神疾患によって医療を受けている者や日常生活や社会生活に支援を必要とする者,潜在的に精神保健の課題がある者,それだけでなく国民全体が対象者になり得るといわれ,精神保健福祉士の配置・就労状況も,医療,福祉,保健分野から,教育,司法,産業・労働分野へと広がっている。
新しいカリキュラムは,このような社会的要請に的確に対応できる精神保健福祉士の養成を期待するものであり,科目が見直され,再構成された。
本書の編纂に際しては,新しい教育内容に対応することはもちろんのことであるが,精神保健福祉士が国家資格化以前から積み上げてきた歴史的経緯を踏まえ,先達の熱き志を顧み,時代が変わっても揺らぐことのない精神保健福祉士のもつべき理念を継承していくことを念頭に置いた。(刊行にあたってより)
第1章 精神疾患総論
1 精神医学の歴史
2 脳および神経の解剖生理
3 精神医学の概念
4 精神疾患の診断
第2章 代表的な精神疾患(精神障害を含む)
1 症状性を含む器質性精神障害[F0]
2 精神作用物質使用による精神および行動の障害[F1]
3 統合失調症,統合失調型障害および妄想性障害[F2]
4 気分(感情)障害(躁うつ病)[F3]
5 神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害[F4]
6 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群 [F5]
7 成人のパーソナリティおよび行動の障害 [F6]
8 知的障害(精神遅滞)[F7]
9 心理的発達の障害 [F8]
10 小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害
[F90-98]
Ⅺ 神経系の疾患(てんかん含む)
第3章 精神疾患の治療
1 身体療法
2 精神療法
3 精神障害リハビリテーション
第4章 病院精神医療と地域精神医療
1 病院精神医療の現状と課題
2 精神科病院におけるチーム医療と精神保健福祉士の役割
3 精神科救急医療
4 地域精神医療の展開
5 精神医療と福祉の連携
第5章 精神医療における人権擁護
1 精神科医療機関と患者の人権
2 インフォームドコンセントとアドヒアランス
第6章 司法精神医学
1 司法精神医学総論
2 司法精神医療の実際
3 まとめ
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