ジョン・フォードからイーストウッドまでーー
ハリウッドにおける西部劇の歴史を総覧し、映画にとって、アメリカにとって西部劇とは何だったのかを明らかにする、圧倒的書き下ろし長篇評論!
西部劇は今、誰も知らなかった新たな相貌を見せる。
図版200点収録! 登場人物1000名以上! 670作品を紹介!
終わりから見る西部劇。本書はそのようなアナクロニズムによって貫かれている。しかし、思えば西部劇自体がそもそもアナクロニックなものではなかったか。西部劇は西部開拓が終わってから作られ始めたいわば「時代劇」であって、始めからアナクロニックな存在である。また、その作品が作られた時代のイデオロギーが反映されている歴史修正主義的な西部劇も、時代錯誤をむしろ積極的に活用した一例である。(…)
西部劇にはこのようなアナクロニズムが満ちている。我々が今、西部劇について語る意味があるとしたら、そもそもそのようなアナクロニズムに満ちた西部劇を、現代の視点で見るというアナクロニズムの冪乗を、創造的に働かせることにしかないだろう。そのとき、我々がとうに知っていると思っていた西部劇は、未だ見たことのないものとして新たな相貌を明らかにするだろう。これは、既知のものを未知のものとして奪い返す試みである。「序 西部劇ーーその既知を未知へ奪い返すために」より
序 西部劇──その既知を未知へ奪い返すために
第一章 初期西部劇──ブロンコ・ビリー/フォード/ウィスター/ハート
第二章 古典的西部劇──ウォーショー/ハサウェイ/フォード
第三章 西部劇を変えた男──ウィリアム・A・ウェルマン
第四章 フィルム・ノワール=西部劇ーーバザン/バーネット/ウォルシュ/マン/ブッシュ/ヨーダン
第五章 神話と化す西部劇──フォード/レイ
第六章 不透明と透明の葛藤ーーフォード/ベティカー/ホークス/ケネディ/デイヴス
第七章 西部劇の黄昏──ペキンパー/ペン/アルトマン/ヘルマン
第八章 オルタナティヴ西部劇ーーポロンスキー/アルドリッチ/カウフマン/ミリアス/チミノ/ラヴェッチ=フランク/ベントン
第九章 西部劇に引導を渡した男──クリント・イーストウッド
西部劇主要作品解説
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