【POD】大切な人を失くしたとき一冊目に読みたいグリーフケアの本
グリーフ(Grief)は、大切な人やものを失くしたときにおちいる深い悲しみのことです。そこから喪失悲嘆として、大切な人を失って生じた精神や身体の状態を言うようになりました。
喪失悲嘆は、人によってまちまちで、現われ方も、またそれが治ってくる年数も千差万別です。
悲しみは人それぞれの在り方があり、毎日涙に明け暮れる方がいる一方で、悲しめず涙を流すことすらできなくなる方もいます。
ただ言えるのは、喪失悲嘆に陥るほど、亡くなった人は、自分にとってかけがえのない、そしてそれほどに愛が深い存在だということです。
亡くなって、初めてその存在の大きさを知る。
グリーフの最初の気づきです。
もちろん、その人が自分にとっていかに大切な存在であるかは、生きている頃から分かり過ぎるくらい分かっているはずです。
けれども、その存在が当たり前のようになっていて、自分の生の一部になっている。
日常に紛れて、その存在は空気のようになっていたことを、今さらながら思い知る。
つまり、その存在はあまりにも近すぎて、そしてあまりにも大きすぎて、わたしたちはかえってその存在を見失っているのです。
ですから、その存在が無になったときに、その空虚さによって、失くしたものの存在の大きさを知ることになるのです。
失くしたときの虚しさによって、自分がいかにその存在に寄りかかっていたのか、いかにその存在が編み込まれて自分というものが形成されていたのかを知るのです。
わたし自身もそうでした。
12年前に夫を自死で亡くしましたが、20年近い結婚生活のなかで、夫の存在が自分の一部になるほどに大きくなっていたことに、夫が亡くなって初めて気づきました。
(はじめにより)
レビュー(0件)