- 147
- 4.36
同僚を巻き添えに、自らも交通事故で死んだ父の罪を背負い、生涯自分に、笑うことも、幸せになることも禁じたおふくろ。いじめの傍観者だった日々の焦りと苦しみを、うまく伝えられない僕。精いっぱい「母ちゃん」を生きる女性と、言葉にできない母への思いを抱える子どもたち。著者が初めて描く「母と子」の物語。 お母ちゃんは、笑うことを禁じた。死んだお父ちゃんの罪を、一生背負うためにーー。 同僚を巻き添えに、自らも交通事故で死んだ父の罪を背負い、生涯自分に、笑うことも、幸せになることも禁じたおふくろ。いじめの傍観者だった日々の焦りと苦しみを、うまく伝えられない僕。精いっぱい「母ちゃん」を生きる女性と、言葉にできない母への思いを抱える子どもたち。著者が初めて描く「母と子」の物語。 おふくろが、ものも言わずに、一心不乱に家族の写真をちぎっていく。家族三人の笑顔は、もう貼り合わせることもできないほど、小さなかけらになってしまった。(本文より) 第一章 アゲイン 第二章 リセット 第三章 リピート 第四章 ジャンプ 第五章 トライ 第六章 ドロップ 第七章 リメンバー 第八章 アゲイン、アゲイン 文庫版のためのあとがき
レビュー(147件)
泣けた。母親の私に響く箇所があった。働く女の人には読みやすいかな。
交通事故で大切な人を失ってしまった家族と、それをとりまく人たちのそれぞれの視点で描かれている物語です。題名はかあちゃんですが、いじめの問題であったり、家庭の問題であったり、色々な人が色々な問題を抱えていて、周りの人の行動でどんな風に影響されていくのかが、凄く上手に表現されています。
きっと良いはず!!
2冊同時購入したので、まだ読んでいませんが絶対良いのは分かります。 私は重松清さんの本をすべて読みたいと思うほど、どれも内容が心に訴えてきます。 これも楽しみです!!
自分が母親だからか
あまり本を読まない私ですが、珍しく一気に読み終えました。 昔の女性の、本当の意味での芯の強さ。 それを知り、受け取った、いじめに関係した中学生の心の動き。 自分が母親だからか、我が子がこれから迎える多感で難しい時期の子らの 心の内側を見ているような気がして 先へ先へと読み進めました。
哀しくあたたかい
母親というものの姿勢が描かれていて、とても哀しくでもあたたかい小説でした。息子の視点で書かれていますが母親の強さがひしひしと伝わってきます。また社会問題となっているいじめについても書かれていてその解決方法がとても納得のいくものでした。