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絵画を鑑賞する際にただ眺めるだけでなく、描かれた背景や画家の思惑などを知った上で読み解けば、面白さは何倍にも増すーー。 その楽しさを実感させてくれる絵画エッセイの名手、中野京子さんの新シリーズ誕生です。 テーマは“運命の絵”。 命がけの恋に落ちた若者たち、歴史に名を残す英雄たちの葛藤、栄華を極めた者たちのその後、岐路に立つ人々……、運命の瞬間を描いた名画や、画家の人生を変えた一枚を読み解いていきます。 描かれた人物たちのドラマや画家の境遇を知ることで、絵画への理解がぐんと深まり、興味も広がります。 人間への鋭い観察力に裏づけられたドキッとする指摘や、ユーモアあふれる表現などの中野節はもちろん、健在。 読むこと、観ることの魅力を強く感じる一冊です。
レビュー(18件)
中野氏の博学にはいつも驚かされる。今後絵画を見る際の興味が倍増する。