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腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。(講談社文庫) これが噂のMaijoだ 小説界を席巻する「圧倒的文圧」を体感せよ! 腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。
レビュー(411件)
パルプフィクションぎりぎりをエンタメへ昇
な、なんなの、この作風は? 感想をぎゅっと絞ると、これです。 ・・・ 主人公は米国で救急外科医として勤務する奈津川四郎。彼のキャラ設定がもうアクがあり過ぎます。数日間ぶっ通しでメスを握り、神業的外科手術を夜通し成功させつつ、ふとした合間にセ〇レ看護師の下半身をまさぐる。 そんな彼の母親が頭を殴打され日本へ緊急帰国するのですが、出身の福井に帰ってもこの破格のキャラが大暴れ。かつての級友を連れまわす(もう連れ去りに近い?)、義理の姉とよろしくしけこむ、気に入らないやつには暴力を振るう、友人を使って公権力に入り込む等々違法行為スレスレのもうやりたい放題。 そしてこのような横暴が主人公目線の独白調で方言?も交えて、改行なく語られるのです。さらに合間合間に横文字の禁忌ワードの数々。その文体はドライブ感・疾風感が強く感じられ、嫌みな感じの一歩手前くらいで絶妙に抑えられているようにも見えます。というより、あまりに常軌を逸しているため、つい笑ってしまう、ギャグマンガ的なシュールさすら感じてしまいました。 ・・・ そんな物語ですが、実は犯罪予告を解くDetectiveものの展開であり、密室犯罪のトリックもあり、悲しい家系的暴力の因縁があり、それらを超克して最後はきれいに大団円を迎えるというものでありました。つまり一言でいうとぐいぐい読ませるし、面白い。 エンタメを標榜するメフィスト賞受賞は伊達ではありません。 登場人物の個々のキャラが強く、展開も早いので意識しづらかったのですが、物語のピークが分からず気づいたら終わってた、でもキレイに終わってた、という読後感です笑 ・・・ ということで初舞城作品でありました。 アクの強い作品で読者によって好き嫌いが分かれそうな気がする作品でした。私はそうでうすね、結構好きです笑 なんか他の人からえー?って言われそうですが。 でも娘や息子に読ませるかっていると・・・、そうですね、たぶん黙っていると思います笑。 ダメと言われると余計に読んでみたくなる人、そもそもヒールとか露悪的なものが好きな人には楽しむことが出来るエンタメ作品だと思います。話の分かる大人にはお勧めの作品。
面白い! 最初は読み辛いと思ったけれど、途中からは気にせず物語の中に入っていけました。 すっきり。読後感が良い、四郎がイイ。満足。
舞城王太郎は頭のいい人だと思います。福井弁はいいのですが、暴力シーンがどうも好きになれません。
いつもすぐに届き助かります
本屋で探しましたが無かったので楽天で購入しました。この人の作品は阿修羅ガール以来2冊目ですが、今回も面白かったです。
家族愛でした
冗長な暴力的な描写や文法の無視、ミステリとして読む場合の手がかりの所で誤字があったりと、作自体を評価すると微妙な作品と言えましょう。 しかし、作の評価すら寄せ付けないような作者の文体! 文圧と言われるそれには圧巻されました。ジェットコースーターに乗っているような怒濤の勢いとカクンッと勢いが止まる笑いどころが満載で面白かったです。 でも、多分、人を選びますよね。