本講座は、今日の日本における科学史研究の全体像を見通しよく示し、広く科学史研究への社会からの期待と批判にこたえるとともに、今後の研究の方向をも探ろうとの目的をもって編集されている。本巻は、科学史における西欧中心主義を見直し、他の文明圏の科学的伝統を固有の文化的・社会的条件との連関においてとらえ、その特性を比較しようとする「比較科学史」の立場でまとめられている。すなわち、従来の西欧的科学史では扱われなかった、呪術や神話、アフリカの思考様式、インド、アラビア、中国、韓国、日本の科学を、比較的視野の下にとり扱い、新しい科学史研究の方向を提示するものである。
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