本書は,2020年9月に出版した初版を改訂した第2版です。初版で見つかった誤りを直し,データや文献を少し更新しました。面発光レーザーは半導体レーザーの一つで,1977年に伊賀によって発案されました。半導体基板に対して垂直に光が共振し,表面から光が出るのでこのように名付けました。共振器長が波長と同じ程度の大きさにできるので,単一波長動作が可能です。横方向の大きさを数μmにすればレーザー発振に必要なしきい値電流が1 mA以下と通常の半導体レーザーの1桁から2桁ほど小さくできるので,消費電力の低減が可能となります。また,2次元アレイ状の特徴を活かした並列処理もおもしろいところです。 本書の読者としては,大学院,大学,高等専門学校などの学生諸君,光エレクトロニクスに関して教えておられる教職,研究者の方々,企業でこれから,面発光レーザーを含む半導体レーザーの応用開発に携わろうとしている研究開発者などにとって,教科書あるいは参考書としてお役に立つものと思います。 2022年時点で最も注目されているのが3次元顔認証です。2017年にアップル社がiPhoneXにVCSELの顔認証システムを搭載してきっかけを作り,iPhone13やiPadProにも引き継がれています。これから,Android系のスマートフォンは認証システムにも広がろうとしていて,デバイスの大量生産へ投資がなされています。これらに加え,量子について触れました。量子通信,量子コンピューティングの基礎になると考えたからです。これからますます新しい分野展開と工業化が進ものと考えられます。
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