著者は二つの問いを立てた。「第一に、なぜ祭司は前任者を殺さなければならないのか?そして第二、なぜ殺す前に、“黄金の枝”を折り取らなければならないのか?」森の聖なる王、樹木崇拝、王と祭司のタブー、王殺し、スケープゴート、外在魂…大きな迂回とおびただしい事例の枚挙を経て、探索行は謎の核心に迫る。答えはある意味であっけないが、モティーフは素朴ではなかった。ロバートソン・スミスのセム族宗教史に多くを負いながら、それと微妙な距離をとると同時に、ルナンへの傾倒を韜晦してやまないフレイザー。本書を手の込んだ文化相対主義的キリスト教起源史と読むこともできる。さて、再び、「金枝」とは何か?初版完訳、全二巻完結。
レビュー(15件)
上下巻同時に購入させて頂きました。読みやすいですね。
上巻を読み終えたので、下巻の注文です。読むのがとても楽しみです。
書店で見つからないので
書店で見つからないので、こちらで購入しました。
人類学の基本書
作者の上から目線が気になりますが、 その膨大な知識量、情報量には驚かされます。 二つの問いの解説に説得力を持たせる為に これだけの世界各地の事象を集め列挙する 作者の情熱にも驚嘆の一冊です。
スコットランド生れの人類学者による「未開社会」の神話・呪術・信仰に関する集成的研究書。岩波文庫版は1922年の理論面の記述を残して膨大な例証や参考文献を省略した全1巻の簡約本の翻訳であるのに対し、本書は1890年の初版を完訳したもの。アニメ「∀ガンダム」など多数のアニメ・漫画・文学作品で影響が見受けられる。