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悩みで胃が痛い 大事なプレゼンの前にトイレに行きたくなる 腑に落ちない ーー誰しもが身に覚えのあるこれらの感覚、ここには、 体内で休まず交されている「見えない会話」が関わっていた。 ヒトゲノム計画からヒトマイクロバイオーム計画に移行した現代、 生命科学のトレンドとして注目を集めているのは「腸」。 腸管神経系(ENS)は「第二の脳」とも呼ばれ、 5000万〜1億もの神経細胞から構成されており、 このENSと脳が常時やり取りしている厖大な情報が、 心身の健康維持にきわめて重要な役割を果たしている。 腸内マイクロバイオームの異変は、慢性疼痛、過敏性腸症候群(IBS)、 うつ病、不安障害、自閉症スペクトラム障害や、 パーキンソン病などの神経変性疾患に結びつく可能性がある。 脳ー腸ー腸内細菌の情報ネットワークの緊密さと重要性、 諸疾患と腸内細菌の関係、情動と内臓感覚、 健康な身体を維持するために実践したい食習慣などについて、 脳と腸のつながりの研究における第一人者が、わかりやすく解説する。 【目次】 第1部 身体というスーパーコンピューター 第1章 リアルな心身の結びつき 第2章 心と腸のコミュニケーション 第3章 脳に話しかける腸 第4章 微生物の言語 第2部 直感と内臓感覚 第5章 不健康な記憶 第6章 情動の新たな理解 第7章 直感的な判断 第3部 脳腸相関の健康のために 第8章 食の役割 第9章 猛威を振るうアメリカ的日常食 第10章 健康を取り戻すために
レビュー(20件)
心理学分野の感情研究においては未だに「腸」の重要性が十分に取り上げられていません。 大変興味深く読ませていただきました。
「土と内臓」から続けて読みました。 一段と微生物の大切さとともに、家族の食生活をも見直す転機となりました。