本書は、日本経済における長期停滞を検討対象とし、その背景にある世界経済や新自由主義的政策を踏まえつつ、現代資本主義を理論的・実証的・歴史的な視角から分析を試みた共同研究の成果である。現代資本主義を長期停滞に焦点を当てて探究する分析視角に基づき、基礎理論、景気循環論、独占資本主義論、歴史的分析や政策論に至る幅の広い研究領域における研究成果でもあり、長期停滞について、その諸原因や諸影響を探究するだけではなく、その現象を資本主義の構造的問題として捉え、「日本独占資本の没落」をも視野に入れた資本主義の限界に関する問題提起を行っており、現代資本主義研究にとって看過しえない一書となる。
第1章 長期停滞論へのカレツキアンモデルの適用可能性
第2章 マルクス経済学から見た生産関数の検討
第3章 長期停滞下における競争政策の展開 -イノベーション政策を中心にー
第4章 大手鶏卵会社の組織体犯罪とグローバル資本主義
第5章 資本主義の基本的矛盾と新自由主義的政策 -日本と韓国の事例を中心にー
第6章 資本主義経済の「内在的矛盾」と日本経済の長期停滞 -「収益性危機」脱却の「成功」の帰結としての停滞ー
第7章 日本経済の衰退と日本独占資本の没落 -外需依存と新自由主義の帰結ー
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