大逆事件で非業の死を遂げた幸徳秋水(1871-1911)は、明治の自由民権思想の指導者・中江兆民(1847-1901)に、18歳の青年時代から、兆民の最期まで師事した。秋水による兆民の回想録は、思想家・秋水自身の形成を明らかにする。日本近代思想のドキュメントであり,明治文学の名作。「兆民先生行状記」など、兆民に関する随想八篇を併載。
兆民先生
第一章 緒言
第二章 少壮時代
第三章 革命の鼓吹者
第四章 議員と商人
第五章 文士
第六章 人物
第七章 書柬(上)
第八章 書柬(下)
第九章 末期
兆民先生行状記
小文
故中江篤介君の葬儀に就て
夏草(泉州紀行)
小山久之助君を哭す
兆民先生三周年
故兆民居士追悼会の記
十二月十三日記
文士としての兆民先生
注解(梅森直之)
解説(梅森直之)
レビュー(2件)
振り仮名が邪魔
振り仮名が煩雑な所がある。西郷さいごう、とか、又また、とかを読めぬ人が、この本を手に取るだろうか。今は明治、大正の時代ではない。本書編集の感覚が、一般のそれから乖離していると感じる。又、旧仮名の本文に、振り仮名は新仮名で付けているのが気になる。旧仮名を読める人が読む本なわけだから、統一して問題があるのか。再考の必要があろう。