評伝 シャルル=ヴァランタン・アルカン ピアノの錬金術師
: ブリジット・フランソワ=サペ/フランソワ・リュグノー/上田 泰史
ショパンやリストと同時代に生きたフランスの作曲家アルカン、彼のピアノ作品はその超絶技巧で知られ、今日も、高いテクニックを有する奏者からの人気が高い。しかしその人生は決して順風満帆ではなった──ロマン派のピアニズムの歴史に光を当てる評伝。
日本語版への序文 フランソワ・リュグノー
序章 ピアノのベルリオーズ ブリジット・フランソワ=サペ
シューマンとの共通点/過去の音楽へのまなざし/当時の音楽家たちとの共演/ヒラーとヘンゼルト/リストとの共通点
〈第1部〉 フランソワ・リュグノー
バルザック風の主人公
第1章 異才の青春
ロレーヌ地方の出自/復古王政時代の神童
第2章 あるヴィルトゥオーゾの台頭ーー七月王政下のパリで
最初の隠退/闇から光へ
第3章 世ノ栄華ハ、カクテ移ロウ
ヅィメルマンの後任をめぐって/徐々に隠退へ
第4章 暗がりへ
隠棲の作曲家/不死鳥/最期
〈第2部〉 ブリジット・フランソワ=サペ
第5章 アルカンを愛する
作品の概観/ヴァランタンの青春/最初の征服
第6章 二〇代ーー悲愴な出来事
超絶者の隠退
第7章 三〇代ーー「騎士」
ファウストのごとき挑戦/《大ソナタ》(「四つの年代」)作品三三
第8章 四〇代ーー孤独な戦い
《全ての短調による一二の練習曲》作品三九/バビロンノ川ノホトリ
第9章 五〇代ーー「愛しき自由」と「愛しき束縛」
《四八のモチーフ(素描集)》作品六三/足鍵盤(ペダリエ)付きピアノーー新たな道/《ルターのコラールに基づく即興曲》作品六九
第10章 六〇代ーー黄昏の歌と演奏会
音楽的個性の刻印/表出的な器楽ジャンル/正確なテンポで/主(しゅ)に讃美/回想/幻影/コーダ風に
訳者解説 上田泰史
著者について/作品解釈の方法と意義/「アルカン・コード」の解読/アルカンとキリスト教/一九世紀フランス器楽史のミッシングリンク?/ロマン主義/古典音楽/現代性(モデルニテ)/アルカン・ネットワーク/おわりに
索引
註(原註・訳註)
年表
アルカン作品一覧
ディスコグラフィ
参考文献
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