古代日本の東西文化の中心、継体大王(継体天皇)・天武天皇を擁立したヤマト政権の政権基盤だった濃尾地方の古墳時代の実像とは? その統治者集団である謎の巨大豪族・尾張氏とは何者だったか?
ヤマト政権に大きく関与した地域にもかかわらず、あまり知られていない日本の中心にあたる濃尾地方(岐阜・愛知・三重)の「古代情景」、「古墳群の解説」、「埴輪からみる地域交流」、「対外交流」、「中心拠点集落」、「渡来文化」、伊勢湾の島々と内陸の道に展開する「古墳時代の首長層と人々の活動」などについて、 最新の発掘調査と研究成果から、通史的かつ体系的に解説。
序 章 尾張の地域的特色と本書の視角
第一節 尾張の地理環境 新稿
第二節 尾張の古代伝承
第三節 尾張の湊とランドマーク
第四節 尾張沿岸部の生業と環境
第五節 内陸部の古墳群と窯業
第1章 名古屋台地の首長墳の再発見
第一節 八高古墳の再発見
第二節 斎山古墳と尾張南部の前期古墳
第三節 鳥栖八剣社古墳の墳丘測量調査と築造背景
第四節 名古屋台地における首長墳築造動向の特質
第2章 尾張の首長墳系譜とその変遷
第一節 尾張の首長墳系譜
第二節 尾張における首長墳築造の変遷と画期
第三節 尾張南部の首長層の動向
第3章 大首長の拠点と外来文化
第一節 尾張の中枢的集落と政治拠点
第二節 対外交流と流通の窓口
第三節 古墳時代中期における尾張の小古墳
第四節 熱田台地の大首長墳
第4章 海上世界の古墳時代
第一節 海浜部の古墳と集落
第二節 島嶼部の古墳時代
第三節 シマジマを渡りゆくひとびと
第5章 埴輪生産と尾張の地域相
第一節 濃尾地方における前・中期古墳の埴輪
第二節 尾張における円筒埴輪の変遷と猿投型円筒埴輪の成立
第三節 尾張における埴輪と地域の諸相
第6章 後期古墳の地域性
第一節 濃尾地方の横穴式石室概観
第二節 尾張・美濃の横穴式石室の変遷
第三節 横穴式石室の築造パターンからみた地域社会
第四節 飛騨の横穴式石室
第五節 船来山古墳群における群集墳形成の特徴
第六節 東海地方の横穴式石室の「九州系」と「畿内系」
第7章 志段味大塚古墳を探る
第一節 志段味大塚古墳の調査の歴史
第二節 志段味大塚古墳をめぐる歴史風景
第三節 志段味大塚古墳の帯金具
第8章 古墳研究からみた古代氏族尾張氏
第一節 尾張氏伝承の特徴
第二節 古墳研究からみた尾張氏
第三節 古墳と「尾張氏」の系譜
収録論文初出一覧
藤井康隆 東海地方関係業績一覧
あとがき
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