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三日に一度、鳴り響く携帯電話の呼び出し音は、拷問が始まる合図だーシステムエンジニアの長峰克史は、三年ぶりに本社に戻ったが、ろくな仕事が回ってこず不満の毎日だった。さらに、ある男との出会いが長峰をより過酷で屈辱的な状況へと追いやる。新たな出向先の上司、里見京一郎。長峰は半ば脅されるように里見と関係を持つことになったのだ。恐ろしいほどの執着をみせる里見に、何とか抗おうとする長峰だが、抵抗はすべて退けられる。そのうえ、里見との情交はいつしか悦楽が苦痛を凌駕するように…。そんなはずはない、そんなことは許せない。奈落の底に引きずり込まれていく自分を感じる長峰だが!?-。
レビュー(9件)
ひとでなしがいっぱい。誰のことを指しているのかなってくらい。個人的には好みから外れる。
「ひとでなし」
タイトルどおり、人でなしな登場人物が多くて、読むのがしんどかったです。ストーリーの展開上、必要な悪役なのでしょうけれど、上司の高田は最後までひどかった・・・。後半にやっと、ラブっぽいものが見えてきますが、微妙。好みの問題ですが、あまり好きではない話でした。
作者買い
今までの作品とは傾向が違いますが面白かったです。個人的にはかなり好みのお話でした。 カテゴリは『リーマン』『上司×部下』『ひとでなし×ろくでなし』 おそらく十年以上前の文庫作品『コイビト』の設定が流用されています。前述文庫ではかなり最低に書かれていた本作の主人公が可愛いげのあるロクデナシにリメイクされていて楽しい。