昭和30年代、伝説の「上り坂の芸」が復活
CD16枚と書籍のセット。CDには人形町末広での圓生独演会の音源23席を収録しました。いずれも圓生が自ら録音したテープからの、ノーカットでの初CD化、うち9席は初商品化です。マスタリングは草柳俊一。書籍には独演会を実際に聴いた山本進、清水一朗、保田武宏、圓生の芸を敬慕する柳家三三らの証言を収録しました。
文楽、志ん生とならぶ「昭和の名人」六代目三遊亭圓生も、終戦直後までは売れませんでした。昭和25年、50歳を境に開眼し、昭和30年代にめきめきと力をつけていきます。その30年代に、人形町末広で圓生自ら主催していたのが「圓生独演会」です。
圓生はこの独演会にすべてを賭け、ネタおろしの大作を次々と演じました。ある日、桟敷を埋めた満場の客を前に、圓生が大作を1時間以上、たっぷり演じ終えると、桟敷の後ろが空いて畳が見えたそうです。圓生の迫力に客が引き込まれ、知らず知らず高座のほうへにじり寄っていったのです。「芸は上り坂を聴け」と言われますが、この圓生独演会こそ、戦後最高の「上り坂の芸」と言えるでしょう。
名人の頂きへと上り詰めていく、圓生の芸の本領が、鮮やかに蘇ります。
【編集担当からのおすすめ情報】
CD収録の23席はすべて、圓生が自身の勉強と記録のために自分で録音したもの。そのテープは、一部がカセットやLPで発売されたのち、遺族のもとに大切に保管されていました。今回、遺族の全面協力を得て、オープンリールのマスターテープからじかにマスタリング。咳払いなども極力カットせず、ありのままの高座をお届けします。
【収録音源一覧】※収録時間は変わることがあります。★は初商品化音源
1 双蝶々 上・中 1961/12/28 55'56"
2 双蝶々 下 1961/12/28 34'05"
五人廻し 1961/12/28 40'04"
3 お化け長屋 1962/5/31 48'26"
豊竹屋 1962/5/31 29'42"
4 小判一両 1962/5/31 60'27"
5 茶の湯★ 1963/5/31 37'27"
大山詣り★ 1963/5/31 35'13"
6 緑林門松竹 1963/5/31 69'07"
7 水神 1963/12/28 29'01"
三人旅 1964/5/31 38'42"
傾城瀬川/前 1964/5/31 8'37"
8 傾城瀬川/後 75'42"
9 大名房五郎★ 1963/12/28 56'44"
芝居風呂 1964/5/31 21'33"
10 吉住万蔵★ 1964/10/31 60'58"
11 ちきり伊勢屋★ 1966/12/26 77'44"
12 塩原多助 1968/12/29 72'57"
13 湯屋番★ 1968/12/29 48'52"
城木屋★ 196
レビュー(3件)
時間の制約無く、のびのびとした口演楽し
なかなかまとめて聞ける時間が作れなかったが、ようやくそれが叶いそうなので購入しました。 さっそくいくつか話を聞きました。音質は思ったよりしっかりしています。 カセットケースの入った箱が面倒くさい形状で、これもブックケースのように仕立ててもらえると出し入れが楽で良いと思いました。 このCDブックの仕立て方は売る方の都合で設計されています。使う方の立場に立って設計して欲しいと思います。
落語好きな主人が欲しがっていて、小学館で買うより、ポイント付くので、こちらで購入しました。 喜んで聞いてます。
このような独演会を開ける実力のある者は今の落語界にいない。