雑誌と並ぶマンガの代表的形態であるコミックス。このコミックスの「モノとしての認識枠組み」が成立し変容するプロセスを生産・流通・消費の視点から解き明かし、現在のデジタル環境を踏まえた「メディアとしてのマンガ」への新たなアプローチを提示する。
はじめに
序 章 マンガ研究と「コミックス」
1 不問領域としての「コミックス」
2 「メディア論的マンガ論」の系譜
3 メディア論的言説空間と「雑誌中心主義」
4 「コミックス」から問うということ
5 「メディア特性」から「メディア観」を問う視座へ
6 メディア認識と「モノ」の枠組み
7 モノと交差する「とき」と「場」--一九七〇年代以降の出版産業空間への着目
8 本書の構成
第1章 「単行本」とコミックスーー初期新書判コミックスの成立まで
1 「コミックス」前史
2 「コミックス」の誕生
第2章 「雑誌」とコミックスーー〈雑誌ーコミックス〉体制の確立とその帰結
1 貸本マンガと新書判コミックス
2 「雑誌メディア」としての新書判コミックスの確立
3 非ー雑誌メディアとしてのコミックス
第3章 「書籍」とコミックスーーマンガ文庫とA5判漫画単行本に見るマンガの「書籍性」
1 コミックスと「文庫」
2 「マンガ文庫」から「文庫判コミックス」へ
3 A5判をめぐる「書籍」と「コミックス」の境界
第4章 「本屋」とコミックスーー「コミックコーナー」の社会史
1 常設「コミックコーナー」ができるまで
2 常設コーナーの全国的拡大
3 書店が形作る「モノ」としての枠組み
4 コミックスが産出する空間
第5章 「読者」とコミックスーーコミックスが生み出す「モノとしてのマンガ経験」
1 初期新書判コミックスと読者の関わりーー一九六〇-七〇年代
2 コミックスと「オタク」的なるもの
3 「コミックス派」の台頭
4 モノとしての「マンガ」経験
終 章 「メディアとしてのマンガ」の行方
1 コミックスからみる「メディアとしてのマンガ」
2 「メディアとしてのマンガ」の「コミックス」性
おわりに
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