めちゃくちゃ読みやすい。 三島作品で一番好きなのは「豊穣の海」だからそれと比べると読みごたえはないけれど、ライトな三島も嫌いじゃない。 それにライトだけど浅いわけじゃない。 全体的にコメディなんだけど、時々作者の鋭い皮肉が混じるのが面白い。 ゴールデンカムイより全然前に北海道を舞台にアイヌやらヒグマやら登場する冒険譚を三島が書いてたことにちょっとびっくりした。,1951年つまり日本がGHQに占領されていた最後の年に書かれた小説。「都会の若者たちは皆、軟弱で情熱に欠ける、だから自分は修道院に入る」って、そりゃ修道女を目指す動機からして間違ってる!とツッコミたくなる設定。でも最後まで読むと、そんな主人公にも共感を覚えます。なまじ富裕層の出身であるだけに学校卒業後に「働く」ことは期待されず、同じ富裕層の男性と結婚して専業主婦になる道しかない。しかるに修道女というのはキリスト教の祭祀に関わり、全人類のために祈るというれっきとした「仕事」なわけです。主人公はきっと、世の中全体のために役に立つ「仕事」をしたかったんだろうな、と・・・。,本自体の状態も非常によく、雨天で外が濡れても、中はまっさらでした。,登場人物が魅力的で、読み進めていくことができました。 特に、夏子を追いかけていく、夏子の母、祖母、伯母の3人は笑ってしまいましたけど。 現代に実写化しても、スピード感のある展開になりそうなくらいワクワクできる作品。 三島の作品の中にこんな小説があるとは知らなかったので、とても新鮮でした。
レビュー(136件)
読みやすい方の三島由紀夫
めちゃくちゃ読みやすい。 三島作品で一番好きなのは「豊穣の海」だからそれと比べると読みごたえはないけれど、ライトな三島も嫌いじゃない。 それにライトだけど浅いわけじゃない。 全体的にコメディなんだけど、時々作者の鋭い皮肉が混じるのが面白い。 ゴールデンカムイより全然前に北海道を舞台にアイヌやらヒグマやら登場する冒険譚を三島が書いてたことにちょっとびっくりした。
1951年つまり日本がGHQに占領されていた最後の年に書かれた小説。「都会の若者たちは皆、軟弱で情熱に欠ける、だから自分は修道院に入る」って、そりゃ修道女を目指す動機からして間違ってる!とツッコミたくなる設定。でも最後まで読むと、そんな主人公にも共感を覚えます。なまじ富裕層の出身であるだけに学校卒業後に「働く」ことは期待されず、同じ富裕層の男性と結婚して専業主婦になる道しかない。しかるに修道女というのはキリスト教の祭祀に関わり、全人類のために祈るというれっきとした「仕事」なわけです。主人公はきっと、世の中全体のために役に立つ「仕事」をしたかったんだろうな、と・・・。
本自体の状態も非常によく、雨天で外が濡れても、中はまっさらでした。
ドラマ化してもおもしろいかも
登場人物が魅力的で、読み進めていくことができました。 特に、夏子を追いかけていく、夏子の母、祖母、伯母の3人は笑ってしまいましたけど。 現代に実写化しても、スピード感のある展開になりそうなくらいワクワクできる作品。 三島の作品の中にこんな小説があるとは知らなかったので、とても新鮮でした。