イワシ、アジ、サンマなどの多獲性・低価格の大衆魚は、どのようなメカニズムで消費生活に登場するようになったのか。その萌芽は、戦間期の大都市における新中間層の発生と、北海道に代表される水産食品生産地域の形成にあることを、経済史の観点から解き明かす。
序章 本書の目的とアプローチ
第I部 変わる大都市の水産物需要
第1章 大都市における新たな水産物需要の拡大ーー1910年代以降の東京市の消費動向を中心に
第2章 大都市市場に対応する遠隔生産地域ーー北海道水産会の東京での活動を中心に
第II部 新たな需要に対応する生産地域
第3章 漁場利用の積極的変容と生産地域の再編ーー余市のニシン定置漁業を事例として
第4章 水揚物の効率的活用と水産食品生産地域の展開ーー岩内のタラコ取引とスケソ製品を事例として
第5章 条件不利地における需要への対応とその限界ーー樺太におけるニシン漁業を事例として
終章 「大衆魚」の誕生とは
あとがき
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