【POD】雨の日にカーペンターズを聴くと悲しくなるの
雨の日になると、亡くなった最愛の妻がいつも悲しそうな表情で聴いていたカーペンターズの曲を、今では達也が聴きながら空虚な心を埋めていた。 諍いしたまま会えずに亡くなった妹との約束を果たすために、亜紀はシアトルから日本にやってきた。 雨の中を一匹の猫が現れ、猫は日々ふたりのもとを訪れるようになる。やがて、ユキと名付けられた猫を通しての「猫通信」と呼ばれる文通が、達也と亜季の間で始まった。名前も知らず、住所も知らず、連絡先も知らないふたりは、「猫通信」の頻度が多くなるにつれ、次第に魅かれ始め、ストーカー事件を機にふたりは出会う。 お互いに心惹かれていくが、ふたりには雨が降るたびに想い出す、未だに癒されない心の傷があった。妻の最後も看取れず、埋葬された場所さえ知らない達也は、妻の死をまだ受け入れられないでいた。亡き妹に、病気や両親の秘密、その真実を伝えられなかった亜紀は、ずっと自分を責めていた。やがて、ふたりに宛てられた手紙により真実が明らかになり、それぞれの妻と妹が共通の女性、有希であることを知る。 有希は猫のユキに身体を借りて、ふたりを結び付けたが、ふたりの幸せを望んでいたはずなのに嫉妬に駆られてしまう。自分の役目は終わり、この世界にはいられないことを悟った有希は、ユキの助けを借りて本来自分が帰るべき地を目指して旅に出る。しかし、身重のユキにとっては、長い過酷な旅でもあった・・・・・。
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